Green Link Lab.(グリーンリンクラボ)での苗木の成長
皆さんこんにちは。Green Link Lab.(グリーンリンクラボ)スタッフからのお知らせです。今回はGreen Link Lab.(グリーンリンクラボ)で育てている苗木の種類や成長についてご紹介したいと思います。
Green Link Lab.(グリーンリンクラボ)では現在5種類の樹種が発芽しています。
スタッフが毎日水やりをしていますが、日に日に成長しているのが目で見てすぐわかるほど、生命力に溢れています。
体験会では参加者の皆さんに苗木の計測作業をしていただいており、体験回数を重ねるごとに苗木が大きくなっていく様子に、「こんなに短期間で大きくなるんですね。」「生き物と触れ合うって面白いですね。」などの感想をいただいております。生き物相手なので、予想外の成長をしたり、もう発芽しないかなと諦めていたところ、ある日突然発芽したりと、日々触れ合っていくなかで苗木の成長から学ぶことは多いです。最初に発芽したものが一番大きくなるかといわれるとそうではなかったり、逆に順調に成長していると思っていたのにある日枯れてしまったり、後から発芽したものが急速な成長を遂げたりと、人間のように個性があると感じます。
こちらは同じ時期に植えたミズナラですが、このように成長が全く異なります。

人間にも個性があるように、苗木にも個性があります。Green Link Lab.ではそれぞれの苗木の個性を大切にし、その成長をサポートしています。
では、樹種ごとに特徴や現在の様子をお伝えしていきます。
【ミズナラ】
現在Green Link Lab.(グリーンリンクラボ)にある樹種の中で一番成長が目まぐるしい苗木です。日本の代表的な落葉広葉樹で、ブナ帯を中心に広く分布しています。発芽直後はどんぐりの養分を使って根がしっかり伸びます。根系は直根が発達し、地中深くまで根を下ろすため、乾燥や風に強いです。幼木のうちはある程度の耐陰性がありますが、基本的には光を好む樹種です。混み合った林内では徒長しやすく、成長が遅れます。グリーンリンクラボ富山にあるミズナラは富山産、新潟産、東北産の3種類です。

【ブナ】
成長はゆっくりですが、滑らかな樹皮と薄く柔らかい葉をもつ、冷涼湿潤な環境に適した木です。数年は背丈が低いままですが、根をしっかり張りながらじっくり育ちます。かなり暗い林床でも生き残れるため、親木の下でも幼木が生存可能です。森の更新にとって重要な性質です。長寿命で、定着すれば数百年生きる大木に育つと言われています。ラボにあるブナの苗木は新潟産のものと、利賀村で山採りしたものになります。

【ツリバナ】
対生する細長い葉をもち、成長はゆっくりで、半日陰でも育ちやすいです。成熟すると赤く吊り下がる果実が魅力的な樹種です。春は明るい緑、秋は美しく紅葉します。ラボにあるツリバナは植林地のある南砺市で種採から行い、無事発芽したものです。

【ウリハダカエデ】
本州~九州に自生する落葉広葉樹で、庭木や街路樹にも利用されます。名前の通り「ウリ(瓜)の皮のような樹皮」をもつのが大きな特徴です。緑色に白い縦縞の樹皮が特徴的で、葉は浅く3裂し、成長が比較的早く丈夫な落葉広葉樹です。秋には黄・橙・赤に紅葉する観葉樹としても人気の樹種です。こちらも南砺市で採種し、発芽した苗木になります。

■用語解説
落葉広葉樹…幅の広い葉をもち、冬には葉を落とす木のこと
Green Link Lab.(グリーンリンクラボ)では、地元富山だけではなく他地方の苗木も育てています。最近では痛ましい大船渡の山林火災があり、約3,370ヘクタール(東京ドーム700個分以上)が焼失しました。消失した森を再生するには膨大な数の苗木が必要となり、現地からもグリーンリンクラボでの苗木生産に期待が寄せられています。屋内型の広葉樹の苗木生産設備は画期的であり、全国から注目を集めています。
日本の森林課題の解決のために、Green Link Lab.(グリーンリンクラボ)では福祉の雇用課題とも向き合いながら、育苗を進めていきます。
■本件に関するお問合せ
会社名:株式会社ミチルワグループ 新規事業推進部
所在地:東京都中央区東日本橋3丁目3−7 近江会館ビル3F
Tel:03- 3527-3837
Mail:info@greenlinklab.jp
URL: https://greenlinklab.jp/